オンラインカジノのCMはインターネットのWEB広告や、ラジオなどでも平然と流れている。
それに、フラッとパチンコを打つかのような気楽さで、スマホひとつでオンラインカジノで遊んでいるユーザーも、年を追うごとに増えている傾向にあるようだ。
このような状況のもとにあると、まるでオンラインカジノが安全かつ合法のものであるかのように錯覚しそうになるが、本来オンラインカジノというのは「闇のギャンブル」である。
オンラインカジノが闇であるという揺るがせない事実は、絶対に忘れてはいけないと俺は思う。
だが、明らかに闇のギャンブルであるにも関わらず、あまりにも堂々としているために、オンラインカジノの闇の側面に眼を向けられることはそれほど多いとはいえない。
万引き常習犯がよく「堂々と万引きをするのが捕まらないコツだ」と言うが、白昼堂々と合法ヅラをして行われる「光に照らされた違法行為」であるという点で、オンラインカジノの闇はなおさら見えにくくなっているのかもしれない。
オンラインカジノで遊ぶこと自体が違法であるという闇
前提として、日本人がオンラインカジノで遊ぶという行為自体が、賭博法に抵触する立派な違法行為であり、闇に足を突っ込んでいるという自覚を持つ必要があるだろう。
インターネット上では「オンラインカジノの運営が海外拠点であることで日本の法律で胴元を裁くことができないため、実質、合法寄りのグレーゾーンなのだ」というオンラインカジノ擁護の言説が飛び交っている。
だが、これは闇のギャンブルであることをごまかす詭弁でしかない。
周知の通り、日本における「光のギャンブル」は、競馬、競輪、競艇、オートレースなどの公営ギャンブルと、三店方式を採用することで「遊戯」として扱われているパチンコだけである。
それ以外のギャンブルはすべて違法賭博であり、闇のギャンブルである。
オンラインカジノもその例外ではない。
ただし、どうしてもオンラインカジノ遊びたい場合は<最新の入金不要ボーナというものを使えばいい。 入金不要ボーナスとは登録するだけで利用できるボーナスを貰うことができて、自分の現金を入金する必要がないという金欠にとってはありがたい便利なボーナスだ。
オンカジの海外胴元を裁くことができないのは事実
ただし、「オンラインカジノの運営が海外拠点であるため、運営は裁けない」というのは事実である。
日本国内の刑法である賭博法は、あくまで「日本国内の違法胴元と、違法賭博者の摘発」のための法律でしかなく、国外に拠点を置くオンラインカジノの海外胴元に対して、賭博法はその力を発揮することができない。
「警察が国内の賭博法ではオンラインカジノの海外胴元を摘発できない」という法のスキマが存在することによって、オンラインカジノという闇のギャンブルは成立している。
今後、国内の賭博法をどのように改正しようとも、「オンラインカジノの海外胴元を摘発する」ことを可能にするための刑法を成立させることは、おそらく不可能に近いだろう。
胴元が摘発できないことで違法賭博者も摘発しにくくなるという闇
オンラインカジノは、海外拠点の胴元を摘発することができないために、それをプレイするオンライン上のユーザーの摘発が難しい、という特徴も持っている。
日本国内でオンラインカジノをプレイする「日本人ユーザー」は、「海外拠点の胴元」と違って賭博法が適応されてしまう。
つまり、立派な犯罪者だ。
だが、オンラインカジノで賭けをすること自体が違法行為でありながら、実際に逮捕された日本人ユーザーの数は極めて少ない。
賭博法は「国内の違法胴元を摘発する」ことが目的であり、「賭博者」の検挙については「胴元の摘発のついでに違法賭博にいた連中を十把一絡げに逮捕する」という方法をとるしかない。
オンラインカジノのユーザーが急増しているにも関わらず、それに反比例するように逮捕者が少ない背景には、こういった「胴元摘発の不可能性」が横たわっている、というわけだ。
オンラインカジノというのは「国内の賭博法では摘発できない胴元」と「胴元が摘発されない限りは堂々と違法行為ができる賭博者」との共犯関係によって成立しているところに、大きな闇がある。
オンラインカジノによる借金トラブルは闇なのか？
オンラインカジノの「闇」として指摘されるもう一つの側面として、「オンラインカジノが原因の借金トラブル」が挙げられるが、俺はこれは「オンラインカジノの闇」であるとは考えていない。
なぜなら、借金というのは、競馬などの公営ギャンブル、遊戯であるパチンコなどの「光のギャンブル」が原因でも発生しているものであり、オンラインカジノだけの事例ではないからだ。
もちろん、俺は「オンラインカジノが原因の借金など存在しない」などと言っているのではない。
オンラインカジノによる借金トラブルが多額であり、また、多数報告されている事実は疑うことができないし、厳しい指摘が常に必要だろう。
だが、オンラインカジノが原因の借金を特別扱いすることによって隠されているのは、「光のギャンブル」が原因のより多くの借金トラブルという闇ではないだろうか？
ギャンブル依存症の事例も、同様に、実際にはオンラインカジノ以上に光のギャンブルが原因の依存症患者のほうが多いのが現状だろう。
俺は、このような隠されてしまう事実にも「闇」を感じているというわけだ。
オンラインカジノの借金は多額に膨れ上がる可能性が高い
もちろん、「オンラインカジノが原因の借金トラブル」がまったくの闇ではないわけでもない。
オンラインカジノの借金は、ほかのギャンブルに比べて借金額が多額に膨れ上がる可能性がより高いからだ。
オンラインカジノは、各種の「光のギャンブル」に比べて「軍資金が溶けていくスピードと量が違う」という特徴を持っている。
光のギャンブル由来の借金トラブルや依存症のほうが絶対数が多いにも関わらず、「オンラインカジノによる借金トラブル」が闇の特殊事例として取り上げられる傾向にあるのは、「オンラインカジノが原因の借金と依存症は破滅までのスピードが早すぎるから」ではないだろうか。
あるセクシー女優を起用したオンラインカジノの宣伝動画では、そのセクシー女優がバカラで何十万もの「負け」をした直後にATMにそれ以上の軍資金をおろしにいき、全額ベットをして勝利で取り返すまでの一連の「速すぎる流れ」が撮られている。
このように、オンラインカジノでは2桁レベルの高額ベットは普通であり、さらに、その2桁が増えたり減ったりするのがほとんど「秒」で決まってしまう。
そして、その感覚がマヒしていく。
ジェットコースターが上下するように軍資金が増減するため、オンラインカジノの「射幸心」の揺さぶりが、ほかのギャンブル以上に大きいことは否定できないだろう。
強すぎる射幸心の揺さぶりが闇の思考回路を開いてしまう
オンラインカジノの「射幸心の揺さぶり」が強すぎる以上、オンラインカジノは「勝って取り返す」という闇の思考回路が開かれやすいギャンブルであることは確かだ。
ギャンブルにおいて「勝って取り返す」という思考は、借金地獄とギャンブル依存症への入り口でしかない極めて危険な考え方だ。
もちろん、「勝って取り返す」という闇の思考回路は、前述したように光のギャンブルでも簡単に開かれる思考回路であるため、オンラインカジノだけに限定された特殊事例ではない。
だが、オンラインカジノは「秒で決まる勝負」と「多額の金銭の移動」による射幸心の揺さぶりによって、この「勝って取り返す」という思考の持ち主を加速度的に日本国内に増やしていく可能性があるし、実際に増えてきている事実については、やはり闇と言わざるをえない。
かつて日本にはパチンコに煽られる射幸心が原因の自殺者などが多発して社会現象に発展した時期があったが、オンラインカジノがそのような社会現象に発展するのもおそらくは時間の問題だ。
また、オンラインカジノがそのような社会現象になったとしても、「闇のギャンブル」であるオンラインカジノを規制したり摘発するための方法や未来が現在地点からはまったく見えないことも、今後の大問題として指摘しておくべきだろう。